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『エクステ』
exte.jpg 髪の毛のお化けが人を襲う物語と、美容師を目指す女の子(栗山千明)と幼児虐待を受ける少女の成長物語の2本分の映画が強引にひとつにまとられている。映画の中ほどまで、2つの物語が交わることはない。まぁ強引な映画なんだが、「本来ホラーは雑多な分野であった」と黒沢清も言う。 ホラーをベースにして、色んなエッセンスを注ぎ込む映画がもっと生産されても良いと思う。
 鶴田法男や高橋洋が築いてきたホラーのセンスとは、園子温の資質は当然違う。園子温の場合、肉体的な痛みを伴う恐怖演出に手腕を発揮している。
 髪の毛のお化けが人を襲う場面よりも、臓器売買の犠牲になった少女への手術の場面の方が数段恐ろしい。直接的なスプラッタシーンは皆無にも関わらず、手術用具などが画面に現れるだけで恐ろしい。
 また、ヘアサロンの店員が呪いにかかって、その犠牲者の少女の見た光景が蘇り、お客の耳に鋏を突き立てる場面のサスペンスに満ちた場面の方が、髪の毛のお化けよりも数段恐ろしい。
 『エクステ』で髪の毛のお化けと並んで、いやそれ以上に怖いモンスターは母親のつぐみである。虐待少女を匿う栗山千明の家に母親のつぐみが乗り込んで来る場面は、『紀子の食卓』のラストの修羅場がそのまま持ち込まれたかのような素晴らしさである。園子温は修羅場を描く天才的なセンスな恵まれているのだろうか。
 しかし母親のつぐみは、あっけなく髪の毛のお化けの犠牲になってしまうので、栗山千明と虐待少女が母親(栗山千明にとってはいやらしい姉)を乗り越えて成長する、みたいな感動物語を期待していたらはぐらかされる。『エクステ』は栗山千明が虐待少女を髪の毛のお化けから助け出す救出劇へと強引にシフトする。ラストの大杉蓮と栗山千明の対決に必然性は感じられない。
 それにしても「わかりません、わかりました」と言うあの女の子がとにかく素晴らしい。思春期の女の子の微妙な感情の揺れ動きを描かせたら、園子温の右に出るものはいない、とまで思ってしまう。あと幼年時代の栗山千明が美容室で髪の毛を切ってもらう場面の素晴らしさなどは、どう言っていいか分からないほどだ。

テーマ:ホラー - ジャンル:映画

【2007/03/24 01:18 】 | 日本映画 | コメント(0) | トラックバック(5) | page top↑
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エクステ/栗山千明、大杉漣
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【映画的カリスマ指数】★★★★☆ 毛烈な毛髪地獄  カリスマ映画論【2007/04/13 21:28】
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45「エクステ」(日本) ある日横浜港に到着したコンテナの中から膨大な量の髪の毛が見つかる。その髪の中から発見される少女の遺体。警察の死体安置所の管理人であり、究極の髪の毛フェチである山崎は、死後も美しい髪が生え続ける少女の死体からとった髪の毛でエクステ CINECHANの映画感想【2007/04/15 01:34】
エクステ
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