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第7回CO2上映展を振り返る その2
『適切な距離』大江崇允監督
 そういう意味では大江監督の『適切な距離』は異物感を感じさせて、観た後にも頭を悩ませる。自主映画はやっぱこうでなくちゃ。というわけで『適切な距離』のグランプリおめでとうございます。
『適切な距離』というのは”現実との適切な距離”が測れていないこと。母親が日記を付け始めます。母親の日記は白バックに黒字で”何月何日”と出るので白昼夢を描写しているような印象を受けます。その日記の再現描写が現実よりもずっと生き生きとしていて、現実よりも現実に近いように思えるのです。現実を浸食しかねないような。
 何と言っても日本家屋を持ってきたのが素晴らしい。冒頭、息子の雄司が階段を下りてきて一階に来る。母親が食事をしている。ここでカメラは横サイドの位置にポジションを変える。がらんとして、殺風景で寒々とした日本家屋の空間が捉えられる。この母親と息子の心象風景を映し出しているようで素晴らしい。
 その日本家屋での現実の場面では照明が暗めになっていますが、母親の白昼夢の場面では明るく生き生きとした空間に生まれ変わるという。この空間のギャップが素晴らしい。
 息子の雄司は日記に見切りをつけ燃やしてしまいますが、この映画の凄いところは、架空の産物であるはずの、弟の礼司に実際に出会ってしまうことでしょうか。幽霊なのかドッペルゲンガーなのか良く分かりませんが。電車の座席で隣同士で向き合うという凄い場面があります。電車の窓ガラスに反射した映像に撮影スタッフが写り込んでいてもよさそうなものですが、何も写りません。どうなっているんだ。
 雄司は最も出会いたくない人物(弟)に出会いますが、母親の方はどうか。母親にとって最も出会いたくない人物は、元夫に違いないと思われますが、この場面が日記の架空の場面としてで処理されているというのは、どういうことなのだろう。食卓を囲む家族達。ちゃんと礼司は彼女も連れてきている。
 結局、この母親は日記の中で全てを処理してしまったのか?こんなんで良いのか?いやそもそも父親は実在していたのか?良く分からんかった。もう一度観ようかな。それにしても”階段”の不吉なイメージ!息子の雄司さんの面構えの強烈さ!

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

【2011/03/02 22:57 】 | CO2 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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