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『のんき大将』
nonki02_2.jpgKAVCでのジャック・タチ特集にて『のんき大将』を久しぶりに鑑賞。
カラー復元版のことを『新・のんき大将』として90年代に公開されていたような。
確か以前にモノクロ版の『のんき大将』をどこかでみたような気もする。また一部着色されたモノクロバージョンも観たような・・・10年近く前のことなのでよく覚えていません。ビデオで観たのだったかな?

それはともかく、カラー復元版の『のんき大将』の画質は、私には正直あまり美しいとは感じられない。ちょっとピントがぼけたような、ちょっと明度が高すぎるようなカラー画質です。特に前半は美しくない。

がしかし、酔いつぶれたジャック・タチが、夜道で自転車を走らせようとする場面に、どういうわけか、いつも私は感動してしまう。にごった群青色の画質は決して美しくはないが心が惹かれる。人物と風景が溶け込んで混ざってしまったような感覚になるのです。フクロウの鳴く声がことさら強調される。完全にジャック・タチは一人ぼっちである。孤独感が高まる。さっきまでのサーカスの狂騒はどこへいったのだ?

サーカスの見せ物小屋で、アメリカの郵便局員のニュース映像が上映されている場面から、加速度的に映画が面白くなっていきます。ボディビルコンテストとかサーカスの映像とか、郵便局員に全く関係ない映像を織り交ぜて、”アメリカの郵便局員は凄い”と見せきってしまうのが凄いです。本当にアメリカ人が出演しているのかも怪しいという、愛すべき場面です。

翌日、一念発起したジャック・タチおじさんが自転車で飛び回りますが、このあたりの演出は『郵便配達の学校』の延長上にあります。凄く似ている映像なのですが、良く見ると細部が違います。最も感動的な違いは、トラックの後部を机代わりにして、ジャック・タチが封筒にスタンプを押す場面です。『郵便配達の学校』では、作業に精を出すタチおじさんを正面から捉えた映像の背景がスクリーンプロセスの合成なのですが、『のんき大将』ではきっちりと実景なのですよ。合成なしに実際に走るトラックでスタンプを押しているのですよ。

『のんき大将』が撮られたのは1949年のこと。戦争が終わって4年しか経っていないはずなのですが、フランスの田舎が本当にのどかで、ユートピアの世界に居るようにも感じられてきます。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

【2010/08/09 21:47 】 | ヨーロッパ映画 | コメント(0) | トラックバック(1) | page top↑
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