スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:-- 】 | スポンサー広告 | page top↑
元町映画館こけら落とし。『要塞』を鑑賞
motomachi.jpg
元町映画館のこけら落とし。10:30の回に駆け付ける。
35mmフィルムで『要塞』(フェルナンド・メルガー監督)を鑑賞。
映画館の音響設備がなかなか素晴らしくて、びっくりしました。前方と側面から立体的に音が響いてくる感じでした。ちょっと天井が低いですけど、映像もキレイに映っておりました。

朝10時からの上映にも関わらず、お客さんはかなり入っていました。40~50人というところでしょうか。注目の高さが伺えます。
客層は御年輩の方がやや多めでしたでしょうか。商店街に来る地元の人達に立ち寄ってもらえているのかもしれません。戦略としてもそうなのでしょう。

『要塞』の映画の内容よりも、客席の反応が気になる。
普段あまり映画を観ない、おじさん、おばさん達はドキュメンタリー映画を観て面食らったりはしていないだろうか?、寝てやしないだろうか?・・・などとつい気になってしまう。皆さん、真面目に鑑賞されていたように思います。

-----------------------------------
yousai.jpg『要塞』はスイスでの難民受け入れ施設に詰めかける人々の物語です。亡命を希望する人々が、当局の決定を待つ間、一時的に収容施設に入れられます。
難民の申請をした人と、面接官の対話によって映画が組み立てられてゆきます。
劇中人物はカメラを意識した表情をしていません。どうやって35mmのカメラでああいう映像が撮れたのでしょうか。照明や録音はどうやったのか。デジタルで撮ってフィルムに落としたのか?・・・良く知りません。
スイスの山間部に舞い散る粉雪は美しく撮られていました。

映画が始まって最初の30分くらいまでは、色々な人が立ち替わり登場してきて、せわしない感じです。観てる我々も時間感覚がおかしくなってきて、映画の中では何日目のことが描かれているのかも判然とせず、現在が昼なのか夜なのかの時間帯も良く分からない状態で、混沌としているように思えました。

う~ん、そうだなぁ。
どの場面がとっかかりとなって、映画に入りこめていけたかな?
トーゴ(鞭打ちの国だそうな)から来た難民の黒人男性が、洗面所の蛇口をリズミカルに拭いている年配の男性に対して「兄弟!」と呼びかけ、職探しの話を始める場面。この場面。これ以降、ちょっと映画の速度が緩やかになって、登場人物の”顔”が見えるようになってきました。

『要塞』を観てると、もうどこからがドキュメンタリー、どこからが演出なのか、よく分かりません。そういうことを厳密に考えても仕方ありません。
「あなたのために神に祈りましょう」と面接官が言いだします。二人が祈りだしたら、奥の方から男の子が部屋に入ってきて、祈る両者をじーッと見つめている場面とか、本当に面白いです。
あと抜群のタイミングで、センター長の腕の中で、おもらしをする赤ちゃんも凄かった。
こういう画が撮れて、メルガー監督は”よし、しめた!”と内心思っているんじゃないかな(多分、想像ですが)。

センター長の白人男性が、施設の一室で行われるミサに顔を出すときの場面は、最高でした。部屋の中では、想像以上に激しく感情をむき出しにしたミサが行われていて、センター長のキョトンとした顔がアップで撮られます。”ここでアップ下さい”みたいな。
このミサというのも、政治的なアジテーションなのか、歌と踊りで発散する場なのか、良く分からないのですが、すかさずカメラは施設の外に出て部屋の一室の引き画を撮ります。

のっぴきならない大変な困窮状況で、申請をする難民の人達がいます。
その一方で、面接を何とかしてくぐり抜けてやろう、と考える人たちも居ます。自国の悲惨な状況を延々と説明するのは良いのですが、面接官に「あなたは麻薬の密売業者でしょう。」と言われてしまう男性。
また別の男性は「内戦のとき、足に銃弾を受けた」と傷を見せながら、自らの過去を冒険談風に語り出しますが、面接官に「自らのリアル体験が話に不足している。よそから聞いてきた話だ」と見抜かれてしまいます。

メルガー監督の関心は、面接官と難民申請者の駆け引きにも目が向けられているように、どうも思えます。
反面、黒人達が差別をうける理由について語り合っている場面や、イラクのテロについて語るうちに熱くなってしまう若者を描く場面では、どうもありきたりというか、引いているというか、ボルテージがあまり上がってこないように思えてきまし。

煮ても焼いても食えないようなタフな難民者と面接官の攻防、およびその攻防に手を焼く面接官の逡巡、など多角的に描かれているように思いました。
駅のホームまで、一人トコトコ歩いて行って、サンタクロースの衣装を身につけるセンター長の後ろ姿に、メルガー監督の視線は寄り添っているように思えました。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

【2010/08/01 22:34 】 | 元町映画館 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
<<『のんき大将』 | ホーム | 元町映画館、いよいよ来週こけら落とし>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。