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『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』
hotohoto.jpg素晴らしい映画でした。姉と弟が互いに喋る場面でも、余計なカメラの切り返しなどしません。カメラはじっくりと腰を据えてこの兄弟をひとつのフレームの中に収め続けます。
黒沢清監督は幽霊を撮るのが上手い。塩田明彦監督は子供を撮るのが上手い。大工原正樹監督は情念の女を撮るのが上手いのでありましょう。
もう何回か観てみたいとも思うのですが、今は第一印象を感覚的に書き連ねます。

前を行こうとしても行き止まり。後ろにも引き返せない。
映画の最初から最後まで、兄弟(長宗我部陽子と岡部尚)は、同じ場所をグルグル周っているように思えます。
舞台となるも千葉県木更津市が、閉鎖的な空間に思えます。
その街の中の空間に閉じ込められているような感じです。

感覚的な言い方ですが、
ひとつの箱を開けたら、中にまたひとつの箱が入っていて、その箱を開けたらまた中に別の箱が入っていて・・・というふうに、無限に次々と狭い場所に閉じ込められてく感じです。

実際、この兄弟は狭い空間に閉じ込められます。
彼らが部屋を出入りする描写が欠けているのです。
例えば、姉と弟は旅館の一室に泊まりますが、部屋に出入りする場面はありません。
この旅館で最初から姉と弟はひとつの部屋の中に既に居ます。
映画館の男子トイレに居る場面でも、最初からはトイレの中に座っています。
兄弟が昔住んでいた家に辿り着く場面でも、兄弟は家の玄関をくぐることは無かったです。何故か弟の方がカギを開けていて、先に家の中に入るのです。

そして映画のラストで、いよいよ兄弟は暗い狭い閉鎖的なトンネルに辿り着きます。岡部尚がビンの中に蟲を詰め込んで、”ホトホト様”に捧げているという設定ですが、このビンの中に閉じ込められて、身動きが取れないでいるのは、兄弟の方なんじゃないか、とも思います。

こうしてみると、非常に窮屈な映画のようにも思えてきますが、何故かホッとするものがあります。
映画のラストで、寝ている姉が弟に向かって「手をつないで良いよ。」というセリフで終わるのが、何とも言えず良いのです。この兄弟は堂々巡りを繰り返すかも知れない。でも兄弟で居れば、大丈夫、みたいな・・・感じでしょうか。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

【2010/07/20 21:46 】 | 自主映画 | コメント(2) | トラックバック(0) | page top↑
<<『アナボウ』 常本琢招監督 | ホーム | 大工原正樹特集上映 エロチックコメディからサイコサスペンスまで。>>
コメント
--SM度チェッカーさん、邪魔です。--
鼻田秀次郎さん、どうもありがとうございます。

大工原正樹監督が如何に凄いか?これから誰の目にも明らかになります。

今回の特集で特に全作拝見された鼻田秀次郎さんのような方は
歴史が作られつつあるのを体感したということだと言い切りたいと思います。

だからこれ、何故、「シネ・ドライヴ賞」を取らなかったんでしょうね?と思いますね。
by:戸田光啓@映画侠区 | URL | #-【2010/07/27 18:57】 [ 編集] | page top↑
--長宗我部陽子さんという女優--
コメントありがとうございます。
記事を書いた途端に、要らぬコメントがすぐ付けられてしまいます。

高橋洋監督のインタビューをまとめたり、映画の紙礫を書いていたりして、大工原正樹特集の感想を書く余裕がありませんでした。明日からぼちぼち書いていきます。

長宗我部陽子さんという女優を、『ホトホト様』で初めて意識しました。
『狂気の海』や『行旅死亡人』での彼女は、覚えています。
長宗我部陽子さんのフィルモグラフィーを調べると、私は『リング2』『寝耳に水』『ノロイ』を観ているのです。
う~む、結構観ていたのだな。でもどんな役だったか、想い出せません・・・。

岡部尚さんは、近年、よく自主映画で見かけますね。
by:鼻田秀次郎 | URL | #-【2010/07/27 22:09】 [ 編集] | page top↑
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