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映画侠宴Vol.5 アブラム・ローム映画鑑賞会
 映画侠宴Vol.5に参加してきました。当日カワゴン氏はちょっとお疲れ気味であまり発言しなかったのですが、だらだらと感想を徒然なるままに書きます。
 アブラム・ロームというロシア映画監督は僕は知らなかったのですが、蓮實重彦がホークスと比肩しながら評価しているらしい。ということは面白い映画に違いないのだが、はてホークスに共通するものがアブラム・ロームに含まれているかは私には分からなかった。
 実は言うと、僕はボリス・バルネットの大ファンだ。あぁ『騎手物語』『国境の町』『帽子箱を持った女の子』『レスラーと道化師』!!バルネットはめくるめく魅惑の映画体験でした。
 で、アブラム・ロームはどうかというと、どちらかと言うと僕はバルネットの方が好きかな・・・(ライリー警部さん、ごめんなさい。個人的な趣味の問題です)。
 にしても1930年代という時代に、ハリウッドの影響を受けた映画監督が日本や上海に留まらずロシアにも存在していたことに驚きです。

『Цветы запоздалые』(仮題:咲きおくれた花)
 実に上品な映画。ちょっとドライヤーっぽい? う~ん危なさはドライヤーほど足りてないように感じた。それにドライヤーはああもズームアップやズームインを多用しないと思うんやけどなあ。
 二人の人物がテーブルを挟んで会話していて、一人が立ち上がったら、その動きに合わせてズームアップするというのは・・・。
 医者が女性患者の背中に聴診器を当てて診察するのですが、あそこは女性の背中の裸体がドカーンと画面いに大写しになって欲しい、もっと官能的に(個人的希望ですが(^_^;;))。『裁かるるジャンヌ』での、ジャンヌダルクの拷問に怯える恐怖の顔面が画面に迫ってきたように。

『Нашествие』(仮題:「侵入」)
shinnnyu.jpg これも僕は良く分からず。瓦礫の街の中を戦車が走り回ったり、自転車部隊が火を点けて回る戦闘場面にぎょっとした。ロシア映画もこういう俗っぽいことやっていたのか。
 レジスタンスが集う部屋の中をアブラム・ロームは、人物の構図・逆構図の切り替えし、パン、アクション繋ぎなどの技法を駆使してかなりのカット量を費やして撮っている。実にアメリカ的な映画の文法に則っているものの、『外套と短剣』のホークス(⇒F.ラングの間違いでした。3月28日修正)はもっとじっくり撮っていたように思うが。

『ранатовый браслет』(仮題:ガーネットのブレスレット)
ganett.jpg ある女性を二人の男が奪い合う、みたいな愛憎劇で不倫やら姦通などが主題の映画だと思うのですが、字幕が付いていないので良く分からず。
 がしかし、とてつもなく素晴らしい映画だった。ワイドスクリーンの画面に晩餐会のかしこまった様子やカフェの喧騒がぴったり収まる。ベランダの向こうに青々とした海が広がる。
 素朴な疑問なのだが、男(死ぬ方)の部屋は何故にあのような高い場所に位置しているのか。高さにして3階立ての建物くらいの位置にあると思うのだが、その場所へと到る空中階段を喪服の女性が昇るのが素晴らしい。いや正確に言うと、昇りきってから男の待つ部屋に到着する場面がもの凄い。
 女性が扉を開けて暗闇にすっと立つ。その姿に魅入られる。魔がさしたいうか、映画の神が降りてきたというか、妖気が画面に充満している。一度観たら網膜に焼き付いて離れないくらい素晴らしい場面だ。
凄いぞアブちゃん!!
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

【2007/02/13 00:37 】 | 映画侠区(映画鑑賞会) | コメント(3) | トラックバック(0) | page top↑
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